member’s story:かりやどの話。
実は参加歴はそれほど長くない。それが意外に感じるほど、いつのまにかすっかり馴染んでいて、ずーっと東京バンド研究会のど真ん中にいるような気がする。かりやどは、そんなメンバーです。
『大学のとき、軽音サークルに在籍して、音楽やってました。けど、卒業、就職してから、音楽ができる機会は年に1回のOBライブだけ。なんだか寂しいなあ、と思ってて。』
やり切れない思いを抱えながら、仕事に追われる日々。けれど、会社で気になる人をみつけます。
『会社の飲み会で、いっつもバンドTシャツ着てるひとがいたんです。部署は違うし、飲み会で一緒になるだけで、ほとんど話したこともなかったけど、ずっと気になってて。このひとはきっと音楽が好きなんだろうな、と思ったんです。それで、あるとき、がんばって話しかけました。そしたら、本当に音楽が好きで、東京バンド研究会っていうライブイベントに参加してる、って教えてくれて。』
この、同じ会社でバンドTシャツで飲み会に出ていたひと。それがかずなんです。
『ばんけんの話を聞いて、めちゃめちゃ興味を持って、参加したい、って言いました。そしたら、かずなんさんがスタッフさんと連絡とってくれて、あれよあれよのうちに出演が決まりました。Baかずなんさん、Gt私、GtVoが大学で一緒に軽音サークルにいたわたなべ、そしてDrひろせさん。4人できのこ帝国のコピーバンドをやりました。2018年の6月が、私の初舞台です。』
新人担当のひろせくんも面目躍如。ベテランと新人が2人ずつ融合したコピーバンドは、大成功に終わります。特に、新人女子2人が堂々とプレイし尽くしたステージは、参加者に大きな印象を残しました。
『緊張したけど、すっごい楽しくて。最後まで参加して、いろんなひととお話しして。それで、どうしても一緒にバンドやりたい!っていうひとがいて、また、かずなんさんに繋いでもらって。ちょっと時間が空くけどそれでもいいなら、っていうことでOKがもらえたんです。それで、数か月後に、White ashのコピーバンドで出演しました。』
そのとき、かりやどが熱望した相手こそ、この連載のmembers’ story初回に登場した、あやかちゃんでした。こうして、彼女は東京バンド研究会の中心メンバーたちの間に、確かな足跡を刻んでいきます。
『けど、そのあと、ちょっと時間が空いたんですよね。仕事も忙しくて、なかなか音楽にエネルギーを割くことができなくて。でも、やっぱりどうしてもステージに立ちたい、そう思って、スタッフさんに相談しました。そしたら、ブルーハーツコピーバンドのBaに空きがある、ってことで。ベースはあんまり弾いたことなかったけど、バンドがやりたかったので即決しました。ベースはかずなんさんが貸してくれましたね。ほんとにもう、おんぶにだっこでした。その後、お互いに転職したけど、いまでも頭が上がりません。笑』
『それ以降、参加しまくってます。VoとかGtVoも経験しました。東京バンド研究会は、誰かがやりたいことをみんなで実現しようとする空気があふれてます。私がやりたいことを、かずなんさんとかひろせさん、あやかさんが実現してくれたみたいに。だから私も、他の誰かがやりたいことがあれば、ぜひ力になりたいと思います。女子1人でも大丈夫。誰かが指名してくれたら、できるだけがんばりたいです』