010 作詞のテーマ#01:ラブソングのいろいろ
実際に作詞をするにあたって、まず必要なことは、テーマを決めることです。この曲は、なにを訴えるのか、そのことを明確にしておくと、表現に迷ったときにもいろいろと参考になるでしょう。
ただ、テーマといっても、その範囲は膨大です。だから、一般的に、大テーマから小テーマへと展開させて考えたほうがいいでしょう。たとえばラブソングという大テーマがあります。これは、だいたい、次のように分類できるでしょう。
いままさに進行中、幸せいっぱい
手帳開くともう2年たつなぁってやっぱ実感するね なんだか照れたりするね
さくらんぼ/大塚愛(作詞:愛)
ドキドキ幸せな片思い
誰かに伝えたらこわれてしまいそうになる
123~恋がはじまる~/いきものがかり(作詞:水野良樹)
優しすぎるキミはたぶん気づいていない
「ともだち」じゃもう嫌なんだ
だいぶつらめの片思い
私待つわ いつまでも待つわ
まつわ/あみん(作詞:岡村孝子)
たとえあなたがふり向いてくれなくても
未練タラタラ失恋
会いたくて会いたくて震える 君想うほど遠く感じて
会いたくて 会いたくて/西野カナ(作詞:Kana Nishino・GIORGIO 13)
もう一度聞かせて嘘でも あの日のように「好きだよ」って
新しい恋に向かうポジティブ失恋
そうだからBaby悲しまないで 考えてもわかんない時もあるって
Baby Don’t Cry/安室奈美恵(作詞:NAO’YMT)
散々でも前に続く道のどこかに望みはあるから
雨の朝でも 愛が消えそうでも 一人になんてしないから
ラブソングというと、相当広いカテゴリです。けれど、その中で、「どのようなラブソングか」というところにまで視野を広げると、テーマが浮かび上がってくるような気がしますね。逆にいうと、作品のテーマを決めるときには、あまり広すぎず、できるだけ的確に絞るように心がけるといいと思います。