これはきっと、走馬灯/おはなみ

「美しくなくてもいい、“生きている”唄を歌いたい」。
いつまでも音楽がただどうしても手放せない。
曲作りや音楽に対するエゴを割とあけすけに書き散らす、
どこにでもいるシンガーソングライターの独り言。

毎週土曜日更新。

【執筆者プロフィール】
オルタナティヴポップロックバンド、YISKA(イスカ)のボーカル・作詞作曲担当。
物語性のある旋律・描写力の強い歌詞を心がけた楽曲作りを続けている。
執筆については本作が処女作となる。
オリジナル楽曲はYoutube及びtwitterにて音源公開中。

YISKA
Twitter:https://twitter.com/_yiska_
Youtube:https://www.youtube.com/playlist?list=PLtbSzRG2hje4EipHyGabCNoSQjUsNb-Tm

縁取りのない

音楽含め芸術は底なしの沼だ。明確なゴールはないから、最後に区切りをつけるのは己の感性になる。良いものにしたいと目指せば目指すほど深みにはまって、何が正しいのかわ…

鏡に向かって笑う

古い伝統曲や民謡が好きだ。特にそれが「読み人知らず」だと、どうしようもなくロマンを感じていた。作者は顔も名前もどんな奴なのかも忘れ去られて語られることはないのに…

パンと鋏

ここ最近、食欲のない日が続いていた。今日は適当に買った小ぶりのパンを口に詰め入れて、噛んで飲み下して終わりにする。こんな食事のとり方でもどうにか生きていけるのだ…

雑踏、見上げる

「音楽ってのはさあ、女と一緒なんだよ」。お酒を片手にそういった話をするとき、ある人が冗談交じりにそう言ったのを思い出す。一晩楽しい時間を過ごして、あと腐れなくお…

真夏、目を閉じる

午後5時、36度。冷房は嫌いだ。たいして入らない風を求めて窓を全開にして、保冷剤を首にあてながらこの文章を書いている。車の走行する音や子供の声、ガラス一枚も隔て…

無題

音楽なんかやめてやりたかった。どこで間違えたんだろう、どこで今の私になってしまったんだろうと、ふと考える時がある。覚えている限りの最初の記憶。母の実家の階段の踊…